INFO EVENT 2023.11.01 (水)
働き手と企業との心理的契約について
働き手と企業との心理的契約について
先日、バイトルなどを運営しているディップ株式会社の「Labor force solution Conference dip 2023 -AIで変わる 人的資本経営-」のウェビナーを受講いたしました。
最初のトークセッション「AI時代の新たな働き方を探る」では、ChatGPTなどのAIはこれまでのインターネットやスマートフォン同様に、当たり前として身の回りに存在するものになるということを感じました。
続いての「dipワークプレイス診断」で明らかになった「人が集まる&定着する職場」のキーポイントのトークセッションでは、働き手と企業との「心理的契約」というキーワードが気になりましたので、少し調べてみました。
心理的契約とは、書面での雇用契約とは別に、働き手と企業双方に相互期待に基づく暗黙の了解が成立・作用しているという考え方のようです。例えば、働き手と企業とのお互いを長期的に大事にするという関係性や、仕事でどのような貢献をし、それと引き換えに企業から何を期待するかといったこともそれにあたります。
働き手が企業に対して現実的ではない高すぎる期待をいだいている場合の対策としては、求人内容に過度な期待をいだかせる記載をしないリアリスティック・ジョブ・プレビュー(RJP)という方法があります。採用活動において、求職者に仕事や組織の「良い面だけでなく悪い面も含めたありのままの情報」を提供する採用方法です。職場のリアルな情報により行われた採用は、ミスマッチを軽減し、入社後の定着率を高める効果が期待されます。良いことだけを記載して応募・採用につなげても、すぐに辞められてしまっては働き手と企業の双方にデメリットとなってしまいます。
そして、企業が働き手の期待に対して応えることができていない一般的な項目としては、「キャリアの道筋を明確に示して欲しい」「従業員の配置・転属について十分に説明して欲しい」「納得のいく成績・業績評価をして欲しい」といった項目が多いようです。
人が集まり、長く働き続けたいと考える人が多い企業は、成長につながる仕事であることを実感している人が多く、経営方針・理念が共有され、フィードバックも頻繁になされている職場ということがいえるようです。
- 作業系の業務は50代から体力面を気にする人が増えるので具体的な体力的な負担について記載する
- 接客業における過度なマニュアル化は業務意欲を減退させるので、接客における工夫の余地、自由度を高める。接客品質が安定せず顧客の信頼を失うリスクには、理念や経営方針をしっかりと共有することにより対応する
- 飲食ホールスタッフは、お客様や社会に貢献できていることを意外と感じられていないので、ポジティブ(肯定的・感謝)なフィードバックを多くし、クレーム対応をした後のメンタル面でのフォローをしっかりと行う
- 10代・20代はまかない・食事手当などで就業先を選ぶ傾向があるので可能な限り食事手当の対応をし、それが難しい場合には業務の意味づけや意義の共有により職場への帰属意識を高めていくことが重要
Labor force solution Conference dip 2023 ~AIで変わる人的資本経営 ~に関して、ご興味のある方は、その全てをYouTubeでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=fJ9q3mBWsq4