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LIFE 2018.10.09 (火)

断捨離って難しい

断捨離って難しい

「断捨離」という言葉をよく聞きます。ウィキペディアによると、断捨離とはヨーガの修業である「断行」「捨行」「離行」を応用したもので、

断:入ってくるいらない物を断つ。

捨:家にずっとあるいらない物を捨てる。

離:物への執着から離れる。

という考え方でやるものだそうです。思えば最近は家をガッチリ整理整頓する時間なんて取れてなかったなぁ。。。ちょうどフリーマーケットのような集まりで不用品をバザーで出店できるような話もあったため、大規模な断捨離を敢行することにしました。

いつか読むだろう→読まない

いつか見るだろう→見ない

いつか使うだろう→使わない

壊れた時の代用品→壊れた時に考える

何に使うか分からない→使わない

あの時の…この時の…→過ぎた過去に未練なし!

人間は弱いですからね。「捨てる」ということに重点を置き、捨てすぎたかな?と思えるくらいで丁度良いとの決意で、とにかく強い気持ちで徹底的にやる!と挑戦しました。ところが・・・

 

 

まず漫画本で試練にぶつかります。

「はじめの一歩・1~100巻」が出てきました。これは私が学生の頃に連載が始まり、当時からコツコツと集めてきたものです。しかし主人公の一歩がなかなかチャンピオンになれず、さらにボクシングから引退(ほとんどの読者が「なんで??」状態)したので読まなくなりました。さすがに今は漫画本1冊を買うお金に困ることはありませんが、当時は1冊360円、お好み焼き(肉玉大)が1枚食べられる貴重なお金です。あれから30年。古本屋に売っても安いし、オークションにも出回り過ぎているため、安い上に売れません。仕方ない、バザーに出すか…。

「イニシャルD・1~26巻」が出てきました。面白い漫画でしたが、途中から更新が遅くなったことに加え、内容自体も道路と車の描写に「ゴガー!」とか「プシュー!!」みたいな感じの絵が増えてきて、毎週ヤンマガで次の話を楽しみにしていた私もじらされまくって息切れ、途中で読むのをやめたものです。もう読みませんので処分ということですが、「はじめの一歩」同様これがバザーで売れるのでしょうか?

 

そして極めつけに「北斗の拳・1~15巻」「ドラゴンボール・1~26巻」が出てきました。中途半端な冊数ですがそれもそのはず、これはそもそも私のものではなく、高校時代に友人に借りたものの、就職後に連絡を取らなくなり、お互い借りたことも貸したことも忘れているというやっかいな代物です。最後には友達に連絡を取ろうと決めたのですが、それまでの心の葛藤を書いておきましょう。

悪魔:今回はきっちり断捨離すると決意したのだ!(実は連絡取るのが面倒)

天使:だからといって他人の物を勝手に処分していいのか?

悪魔:あれから30年も経っているのに返せとは言われなかった!

天使:それは本来借りた側が言うべきことだろう?

悪魔:ともあれ30年も経てば時効だ!

天使:友人関係に時効なんてあるのか?

悪魔:何年も会ってない友人の連絡先をどう調べるのか!

天使:友人の伝手をたどっていけばいいだろう?

大悪魔:それが分かったとして、じゃあ返したら彼は今さら北斗の拳をガチで読むのか?北斗の拳は名作だとは思うが、今となっては「あべし!」ではないのか?そしてさすがに40代半ばのおっさんが真剣にドラゴンボールなんて読まんだろう。たとえ名作でもドラゴンボールは完璧に少年漫画なんだから。いいじゃないか、捨ててしまえ!もう30年も音沙汰ないのだから大丈夫だ!!

大天使:じゃあもし彼が「北斗の拳の16巻以降」と「ドラゴンボールの27巻以降」を最終巻まで今でも大切に持っていたとしたら、君はそれでも彼の本を無慈悲に処分できるのかい?君の心は、痛まないのかい?

 

「面倒くさい気持ち」と「私の良心」の壮絶な戦いがしばらく続きましたが、最後は無事に天使が勝利しました。よし、連絡取って返そう。やっぱり何年経ったとしても、借りたものを勝手に捨てるなんてよくないわ。当たり前だけど。

 

 

次に子供がくれたプレゼント。これも厄介でしたね。

まず誕生日ケーキが出てきました。もちろんケーキではなく、そのくらいの大きさの箱にマジックでイチゴなどのイラストを書き入れ、横に「パパ、いつもありがとう!大好き」と書かれている「ケーキを模した箱」です。もちろんその気持ちは大変に嬉しいですが、中途半端にサイズが大きく、かつ子供もそんなものを送ったかどうか既に忘れています。子供のサインさえなければ即処分する紙ゴミですが、愛の刻印

「パパ大好き」

を一筆入れられているため捨てられません。

 

次は同じ誕生日ケーキでも、もう少し成長した後で作ったであろうオブジェが出てきました。今回はただの箱ではなく、新聞紙を丸めて円形にし、そこに折り紙を切って貼って、それっぽくなった紙のケーキです。子供の成長を見て取れるものですが、これに関しては先ほどの箱のように重ねることも出来ませんので、それ単体でどうにかしないといけません。見た目はほとんどただの新聞紙、即処分するものですが、ここにもキッチリ愛の刻印が刻まれています。

 

他にもたくさんの贈り物が出てきて、とても温かく嬉しい気持ちになってきました。うちの子供はこんなにもたくさんの贈り物をしてくれたのだと。しかしいざ断捨離となると、そうした気持ちのこもったものを子供の前で捨てるのは勇気が要ります。散々考えた結果、これら子供の贈り物はいったん「保留スペース」に置いて、残すものと捨てるものを再度検討することにしました。

 

 

一事が万事この調子、なかなか前に進みませんでしたが、土日を費やしてコツコツ、コツコツ。私のテーマは週末の不燃物まで心を乱さないことでしたが、何とか処分することが出来ました。中には木箱に入った壺のようなものもあり、もしかしたらお宝なのかもしれませんが、これも執着・・・キレイさっぱり処分です。

皆様も年末に向けてお家の断捨離、やってみませんか?

 

(文/近衛兵)